●3室型電解システムのしくみ

水の電気分解を行う時の電解槽が、2室型では通常+電極がアノード室の中心に、-電極がカソード室の中心に入っていますが、3室型では+電極と-電極はそれぞれ異なる隔膜(イオン交換膜)を内側に密着させた構造となっており、電極そのものが部屋の仕切としてアノード室、中間室、カソード室の3つの部屋に別れているのが特徴です。
食塩(NaCl,農業ではKCl)やその他の電解質又は固体電解質は中間室に充填し、電気分解は中間室で行われます。中間室でイオン化されたマイナスイ オンはアノード室へ、プラスイオンはカソード室へイオン交換膜を通してそれぞれ移行します。アノード室、カソード室には通常原水として純水だけを通します。そのため、純水にイオンだけが溶け込んだ水ができあがります。3室型電解システムでは、原水に食塩等の電解質を添加することなく、低電圧で効率的に電気分解することが可能となり、塩素イオンを直接酸化しないので、塩素ガスの発生が大幅に抑制され、アノード室に錆びにくい殺菌力のある酸化水(pH2.2~8.0)、カソード室には洗浄力のある還元水(pH9.0~12.7)ができあがるのです。この生成された酸化水を高酸化水、還元水を高還元水と呼びます。
従来の隔膜(1室型)電解システム、2室型電解システムでは生成された水自体の効力に応じて使用方法が限られていたのですが、3室型電解システムではオーダーメイドの水の生成が可能となります。


3室型電解システム

●高還元水とは?

高還元水とは3室型電解システムによってつくられた陰極側(-極側)の水で、優れた洗浄力を持っています。従来の2室型電解システムでつくられた強アルカリ性水と違い、食塩が混じず、高いイオン活性力を発揮できるのです。
また金属をきれいにする効果もあり、いろんな機械などの耐用年数を長くすることが出来ます。 水そのものは、有機物などに触れるとすぐにふつうの水に戻ってしまいます。そのため、極めて安全に使用できます。
pHは11.0~12.7、酸化還元電位(0RP)は-400mV~-800mVです。

●高酸化水とは?

高酸化水は3室型電解システムによって生成された陽極側(+極側)の水で、優れた殺菌力(上記殺菌メカニズムによる)と皮膚の再生効果を持っています。高いイオン活性力により、その効果を発揮し、有機物などに触れるとすぐにふつうの水に戻ってしまいます。そのため、残留性は弱いですが極めて安全に使用できます。
また強酸性水と違い、pHも2.2~8.0までの域に調整が出来、金属に対する耐腐食性や殺菌効果の持続性も高く、内視鏡などの医療器具の洗浄・殺菌や感染症防止などにも実用的に使われています。更にその創傷治癒効果は既に論文でも発表済みで、2002年9月の米国での創傷治癒世界会議でも取り上げられており、治療の分野でも使われ始めています。
3室型電解システムでは、原水には食塩等を添加せず、純水低電圧で効率的に電気分解することが可能となり、塩素イオンを直接酸化しないので、塩素ガスの発生が大幅に抑制され、アノード室に錆びにくい殺菌力のある酸化水(pH2.2~8.0)、カソード室には洗浄力のある還元水(pH9.0~12.7)ができあがるのです。

●強酸性水とは?

食塩(NaCl,農業ではKCl)を添加した水を原水として2室型電解システムで電気分解することにより生成した酸性側の水で、以下の特性を有する水を強酸性水又は超酸性水などと呼んでいます。
強酸性水には優れた殺菌力があり、消毒薬の代わりとして医療の現場や農業などの業界で使われていますが、pHが低く(pHが2.7以下)塩素ガスの発生が多く食塩が混じっているため、錆などの問題があります。

1.pHが2.7以下の強酸性
2.酸化還元電位(ORP)が1000mV以上と高い電気ポテンシャルを有す
3.有効塩素濃度が5~50ppm

●3室型電解システムの殺菌メカニズム

3室型電解槽では、水の酸化分解反応を極限まで追求しています。水は複雑なプロセスを経て酸化していきます。まず一つのプロセスとして電極表面に吸着した水分子が以下の式の様に分解し、原子状酸素(・O)等が生成されます。

H2O - 2e- → 2H+ + ・O

原子状酸素は非常に不安定で、直ちに酸素又はオゾン等に変化します。即ち、以下のプロセスが観測されるようになります。

2H2O - 2e- → O2 + 4H+ , H2O + O2 - 2e- → 2H+ + O3

この他のプロセスとして、電極表面で水分子の酸化により、・OHラジカルが生成され、・OHラジカル同士が反応して水と酸素分子が生成されていきます。

H2O - e- → H + OH , OH + OH → 1/2O2 + H2O

どちらの反応においても酸化力の高い活性種が生成されます。これらの活性種の一部が、電解水中の塩素イオンと錯体を形成し、最終的に次亜塩素酸が生成されます。この反応様式では、塩素イオンを直接酸化しないので、塩素ガスの発生が大幅に抑制され、錆びにくい殺菌水ができあがるのです。

3室型電解システムでは、pHがアノード側(酸化水側)で2.2~8.0という幅広いコントロールが可能であり、pHに関係なく殺菌効果が確認されています。 (殺菌データと効力の比較参照
また、高アルカリ性水や高酸化水は、微生物の表面構造は酸性とアルカリ性の物質を含んでいるため、電解生成により発生するH+やOH- の影響を受けて細胞の表面構造の透過性を高めていると考えられます。
再暴威などの原核細胞は、人間などの高等生物の真核細胞より構造が簡単で防衛能力が弱いため、H+による酸化は微生物の細胞膜を透過し、間接的に代謝や発育を阻害し、微生物は死滅します。また、OH-を含む高アルカリ性水も生体の細胞膜に浸透しやすく、細部や生育、免疫などの活性化の原因になっていると考えられています。
さらに高酸化水は高いORP(850mV~1300mV)を有しています。微生物はH+を放出することで細胞内外に電位差を生じ運動したり、電位差を用いてCa2+やNa+イオンなどの陽イオンを取り組み生命の維持をしています。高いORP(800mV以上)の中では、菌は接触すると数秒で電子を奪われ死滅します。
以上のように高酸化水は、複合的な殺菌作用を有しているのです。

●2室型電解システムの殺菌メカニズム

電解質溶液を電気分解すると、アノード極(プラス極側)で酸化性の水が、又カソード極(マイナス極側)では還元性の水が生成されます。電解質として食塩を用いた場合、1000mV以上の酸化還元電位(ORP)を示す酸化水が容易に生成されることは既に知られています。このように高いORPには電解槽により生成された次亜塩素酸が寄与し、1000mV以上のORPを示す酸化水は殺菌効果を有します。

●3室型電解システムの洗浄メカニズム

イオン結合による汚染には、高酸化水と高アルカリ性水の併用による洗浄が効果的です。
被汚染物質を高電解水に浸漬すると、母材と汚染物は高電解水に接触します。
強い極性を持っているイオンにより取り囲まれ、外部の極性と高電解水の極性が同一になるように変わります。

汚染された母材と汚染物は、全て同符号性となるので斥力によって相互分離されます。
高電解水の洗浄効果は、pHとORPに依存します。

●水の電解効率とは?

水の電解効率とは水そのものをどのくらいの割合でイオン化されているかを表すもので、一般的な2室型の電解システムでは通常60%までありません。3室型電解システムでは水の電解効率を極限まで追求しているため、通常では電気分解できない純水をも電気分解が可能なのです。

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